こんにちは！徳重なかよし歯科院長の林です。
歯医者さんへのイメージとして、痛い、怖いなどがある方も大勢いらっしゃると思いますが、そのイメージの原因として、麻酔の注射があるかと思います。今回は、歯医者さんでの麻酔注射についてお話していきます。

虫歯の治療や歯周病の外科治療、歯を抜くとき、インプラント手術の時などに用いられる麻酔注射は、歯の神経や歯の周りの組織に麻酔薬を作用させて、処置の痛みを感じさせないようにするもので、スムーズで安全な歯科治療のために欠かせないものとなっています。

お口の中は感覚が鋭く、痛みや違和感に敏感です。そのため、歯科では麻酔注射には特に注意を払い、そうした不快感をできるだけ軽減させる手法を用意しています。

例えば最近では、なるべく痛みを感じさせないように細い注射針を使ったり、注射の前に粘膜に作用する麻酔薬を塗るようにしたり、麻酔薬が注入される圧力による違和感を軽減するため、麻酔薬をゆっくり少しずつ一定の速さで注入する電動注射器を用いたりもしています。歯医者さんの注射が痛いというイメージには、一昔前は今よりかなり太い注射針を使用していたため、という部分も大きいかと思います。

さて、そうした痛みや違和感のほかに、患者さんからよく聞かれる不安に、「麻酔注射を受けた時の動悸（ドキドキ感）」があります。

麻酔注射でドキドキする原因として考えられるのは、まず精神的なストレスです。やはり注射は怖いと思いますし、歯科治療に苦手意識や恐怖感がある場合はなおさらでしょう。

また、もう一つ原因として考えられるのが、麻酔薬に含まれる成分です。歯科で最も多く使われている麻酔薬には、治療する部分に麻酔成分が長くとどまるようにするために、その部位の血管を収縮させるアドレナリンという成分が含まれています。しかし、このアドレナリンは、血圧を上昇させたり、脈を速くする働きもあるので、注射直後から１０～２０分ぐらい心臓がドキドキすることがあります。
特に、高血圧や糖尿病の方には、動悸や息切れ、血圧の急上昇などを引き起こすことがあります。そうした方には、アドレナリンが入っていない麻酔薬を使用したり、ガイドラインに沿って麻酔薬を使用するなどの対策を行いますので、持病をお持ちの方は前もってお教えいただければと思います。

麻酔に苦手意識のある方は大勢いらっしゃると思いますが、現在は道具も進化しており、なるべく痛くないように注射をすることが可能です。ご不安な方は是非一度ご相談ください。

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