こんにちは!徳重なかよし歯科院長の林です。
前回砂糖とむし歯の関係についてお話ししましたが、今回はそれに関連して、代用甘味料と呼ばれるものについてお話していこうと思います。
代用甘味料には代表的なものととして「キシリトール」などがありますが、そういった代用甘味料は虫歯の原因にはならず、逆にむし歯菌の働きを阻害するような作用があります。
前回、砂糖(スクロース)はむし歯菌の「衣食住」に欠かせないものであるというお話をしましたが、砂糖が代用甘味料に置き換わった場合はどうなるのでしょうか。
代用甘味料は、3つの点から、むし歯菌の「衣食住」を邪魔します。
まず一つ目ですが、代用甘味料が入った飲食物を摂取すると、むし歯菌がエサだと思って飛びつきます。ですが、スクロースと違って代用甘味料は栄養にできません。そのため、むし歯の原因となる酸も作れません。
次に、むし歯菌はスクロース以外からは、ネバネバしたグルカンという物質を作ることが出来ません。代用甘味料にはグルカンを作るのに必要なグルコースが含まれていなかったり、含まれていてもむし歯菌が分解できない形なのです。グルカンが作れないということは、それが層になってできるバイオフィルムも作れなくなります。
ここまでが二つで、最後の一つは、「スクロースと一緒に代用甘味料を摂取したとき」に関係します。これまでの説明は、スクロースの入っていない、甘味料として代用甘味料のみを用いた飲食物を摂取したときのお話でした。
スクロースと代用甘味料が同時にお口の中に存在するとき、むし歯菌はスクロースをグルコースとフルクトースに分解します。そして、グルコースをつなぎ合わせてグルカンを作ろうとするのですが、この時ある種の代用甘味料があると、グルコースがつながらなくなり、グルカンが上手く作れなくなります。このようにしてバイオフィルムの形成を阻害することが出来ます。
これまでのお話で、代用甘味料によっては「むし歯菌のエサにならない」以上の作用を持っているのがおわかりになったかと思います。
とはいえ、「じゃあ代用甘味料が使われている飲食物なら、むし歯の心配はないんだ」とはお考えにならないでください。実際に飲食物には製造過程で使われた他の糖が含まれていたり、甘味度や味の問題から他の糖類と混ぜて使われていたりしていて、それらが虫歯の原因になることもありえます。
結局、スクロースの摂取量や回数を控えることが虫歯予防に一番効果的なので、それを手助けする一つの要因として、代用甘味料も是非取り入れてみてください。
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